中国「敏感詞」とは?その適用と実情
制作・開発■ 概要
中国では、広告に対して、「中華人民共和国広告法(以下、中国広告法)」という法律があります。「中国広告法」では、使用してはいけない禁止ワードを定めています。現地ではこれらの禁止ワードを敏感詞と呼ぶことが多いです。
TV、インターネット(Webサイトを含む)、ビデオ、印刷物(商品カタログを含む)などが中国広告法の適用範囲になります。中国国内にサーバーを置いて配信する以上、Webサイトがこちらの法律の規制を受けるため、注意が必要です。
■ 問題になる敏感詞の例
・権威を示す言葉:国の大統領がお薦めする、品質検査免除、有名な中国の商標、特別供給など
・「第一、国」などを含む言葉:独占発売、専用フォーミュラ、全国販売チャンピオンなど
・「最も」を含む言葉:最優秀、最先端、最大限、最高級、最も快適、最も安いなど
・「一」を含む言葉:中国第一、ナンバーワン、 NO.1、 TOP. 、一流、唯一無二など
・「級」を含む言葉:世界レベル、トップレベル、全国レベルなど
・絶対化用語:永遠、エース、100%. 、前例のない、前代未聞、空前絶後、全能など
・化粧品関連禁止ワード:特殊効果、即効性、全方位、延命など
・虚偽の内容に関するワード:祖先伝来、チャンピオン、首座など
■ 罰則について
違反して敏感詞を使用した場合の罰則として、市場監督管理局による広告の掲載停止命令のほか、広告主に対する20万元以上100万元以下(日本円:416万円~2080万円)の罰金、情状が重大な場合、営業許可取消し等をされることがあります。
上海の一部の地域の市場監督管理局では、第三者からの通報による違反受付の他、敏感詞をチェックできる自動監視ソフトが導入されています。検知方法が今までより増え、検査対象の増加が想定されます。
Webサイトに上記のような敏感詞が入っていないか、再度チェックすることをお勧め致します。
■ 検索対象のファイル形式
Webサイトは、テキスト、画像、ビデオ、PDFなど、複数のコンテンツフォーマットで構成されていることが多いですが、法律の対象には画像やビデオ内の表現も含まれます。
全てを一度にチェックすると、工数は大きく膨れ上がりますが、よく検知されるのがテキストですので、すべてのコンテンツのチェック対応が難しい場合、まず最低限としてテキストをチェックすることをお勧め致します。