弊社は、今までジャパンガイド事業などを通じて得てきた知見やノウハウを活かし、多言語ライティング事業も行っています。

多言語ライティングとは、日本各地の観光資源・文化財の魅力を外国人にしっかりと伝えるための、外国人目線を意識しながら、日本語からの直訳ではない、読み手の外国人観光客にとってわかりやすいコンテンツの制作を指します。
近年では、観光庁や文化庁が自治体向けに多言語ライティング事業を対象とした補助金事業を展開しています。

弊社のライティングは以下の3種類のメニューに分かれています。
ライティング:取材や資料をもとにゼロから執筆するオリジナルコンテンツ
リライト:既存の原文に沿いながらもネイティブに伝わりやすいよう、日本の歴史的背景など補足して制作するコンテンツ
翻訳:補足や追加などを加えず、原文に忠実な翻訳を指します。完成したコンテンツを他の言語に展開する際に使われます。

ライティング/リライト/翻訳の違い
ライティング/リライト/翻訳の違い

弊社のライティング事業紹介:https://www.export-japan.co.jp/solution/writing/
ライティング事業資料のダウンロードはこちら:https://www.export-japan.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/writing_business-2.pdf

~白神山地 秋田県藤里町様 パンフレット制作の事例~

弊社のライティング事業の一例として、白神山地(秋田県藤里町)の英文リライトの事例をご紹介します。

2019年度、2020年度の観光庁「地域観光資源の多言語解説整備支援事業」において弊社が白神山地の英語解説文制作を担当させていただきました。このご縁により、藤里町様より直接、英語版の「白神山地の自然や動植物を紹介するパンフレット」制作依頼をいただきました。

今回のプロジェクトは、既存の日本語版パンフレットを原文とし、リライトで英語版を作成するという内容。
日本語版の原文に沿いながらも、白神山地の魅力が伝わるよう補足したり、必要でない情報を削除するなど、「ネイティブにとっての分かりやすさ」を追求しました
さらに、今回は文章のリライトだけではなく、英語版パンフレットのデザインやレイアウト、フォントについてもネイティブ視点でご提案(ネイティブ・コンサルティング)を行っています。

例えば、日本語版パンフレットではタイトルが右上に配置されているところ、英文は左からの横書きが主流のため、すべてのタイトルを左上に配置することをご提案しました。

完成した英語版パンフレット
完成した英語版パンフレット

また、日本語のパンフレット類は主要事項を説明する際にQ&A形式を多用する傾向があります(例:Q.「青池はなぜ青いの?」A. 「それはね・・・」のようなやり取り)。一方、英語では主要事項の説明にQ&A形式を用いることは一般的ではなく、Q&Aはあくまで補足事項の説明に用いられます。このような理由から、日本語版ではQ&A形式で説明されていた事柄も英語版では通常通り説明する形式を提案しました。

これらは提案内容のほんの一部ですが、上記の2例だけでも、多言語化とは、言葉をただ翻訳するだけでは完結するものではないことがよくわかります。特に日本語は、言語学の世界でもしばしば他の言語との非類似性が議論されるなど、とてもユニークなシステムや文化を持った言語です。そのため当然、多言語化にあたって埋めなければならないギャップが多く存在します。

将来、再び多くの外国人観光客が訪れる日が来たときにこれらのギャップを乗り越え、私たちの歴史や文化を正しく伝えることができるよう、今から準備を進めることが求められています。