社内研修_日本茶ビジネスセミナーを開催
EXJカルチャーこんにちは、経営支援部の福島です。
4月を迎え社内研修の一環として、日本茶ビジネスセミナーを開催しました。セミナー講師としてお迎えしたのは、多田製茶株式会社専務取締役の多田雅典様。日本茶のオンラインコミュニティも主催されており、そのコミュニティに私が入っている関係で、今回のセミナーを依頼したところ快諾くださいました。
多田様は日本茶アドバイザースクール専任講師、辻調理師専門学校非常勤講師、大阪府茶業青年団主催茶審査技術競技大会連続優勝(第61回・62回)経験などもある、日本茶業界で活躍されている方です。
さて、セミナーに先立ち、多田製茶さんのティーバッグ2種類(かりがね焙じ・和紅茶)と抹茶のパウンドケーキを購入、全社員に配布し、実際に味わってもらうことにしました。
そして、今回セミナー実施に伴い、多国籍なスタッフに日本茶に関してアンケートを実施しました。日本国内では日本茶離れ、ペットボトルが主流となっていますが、どんな結果になったんでしょうか?
質問:普段日本茶を飲みますか?
アンケート母数が少ないですが、「毎日のむ」と「1週間に2~3回のむ」をあわせると、67%、「ほとんどのまない」は22%になりました。私が想像したよりも、日本茶を日常的に飲んでいる人が多いなと感じました。(ペットボトルで飲んでいるのか、急須でお茶を淹れているのかまでは、わかりません。)
日本茶ビジネスセミナー内容
今回のセミナーは、下記のような内容で実施をしてもらいました。
■ これまでに他社から依頼されて行ったオリジナル商品の開発について
■ マーケティング戦略
■ 日本茶業界のトレンド
■ 国内のお茶離れといった課題への対策
■ 海外へのプロモーション方法
お話の中で、特に印象に残ったのは、<体験×日本茶>の商品開発でした。アート作品やホテルとコラボして、体験から得たインスピレーションで日本茶をブレンドし、その世界観を商品化するというものです。(例えばホテルなら、そのホテルが持つ世界観をお茶のブレンドで表現して、アメニティとして提供するなど)
また、お茶離れが進む若者をターゲットにしたカヌレなどのスイーツとのペアリング、海外マーケットに向けては、スパイスを混ぜて各国の料理に合わせたブレンドを作るなど、日本茶の可能性の広がりを知ることができました。
Q&Aでは「高価なお茶は何が違う?」「紅茶と日本茶の違いは本当に発酵度合いだけなの?」と言った、私たちが普段抱いている素朴な疑問にも丁寧に答えて下さり、お茶への関心が深くなった気がします。
参加者からは業界が違っても、しっかりとヒアリングを行いクライアントと誠実に向き合う方法やビジネスに対する多田様の姿勢など参考になる部分がたくさんあり、とても良い刺激を受けた様子がアンケートの自由記載欄から読み取れました。下記にアンケートのコメントを抜粋してご紹介します。
参加者の感想
■ 本日は大変面白いお話をありがとうございました。個人的に、お茶は生活に欠かせないものなので、お茶業界の内情が分かり、また見る視点が変わりました。20代ですが、先日京都のお茶の飲み比べ(それぞれのお茶にあった一口サイズの食事と合わせて飲むスタイル)を体験し、お酒が弱くて飲み比べが楽しめない人や、コーヒーが苦手な人などにはすごく良いと思いました。 スイーツや料理との組み合わせを提示すると、お茶自体にも興味が湧いてくると感じたので、なんか可能性を感じました。機会があれば、多田製茶様のお店か工房へお邪魔したいです。
■ 日本にある高級ホテルに独自ブレンドの高級日本茶を提供するのは、ビジネスとしてもユーザー体験としても素晴らしいマーケティングだと思いました。
■ 元々お茶が大好きで、コロナをきっかけに昔習っていた抹茶を再開し、毎日お茶を点てるようになり、小学生の息子も抹茶が大好きで一緒に嗜んでいます。お茶の世界は奥深くて、詳しいことは分かりませんが、とにかく日本茶は美味しくて、何にでも合うので、続けていきたいと思っていたところ、面白い話をお伺いできて、本当に良かったです。ありがとうございました!!特に、ブランディングの観点でお茶の価値をあげ、高価格商品の開発につなげていく試みが非常に面白かったです。全体のコンセプトが重要なのはもちろんなのですが、やはり目に見える部分であるパッケージ等の資材のデザインもかなり重要かと思います。限られた人材で、どのようにチームを組んで、社内外のクオリティを上げているのか教えていただけるとありがたいです。
■ 本日は大変興味深いお話をありがとうございました。私の祖父母もお茶屋なのですが、意外と知らないことだらけでした。特に、お茶を保存しておく箱も、なんでブリキが使われているんだろうと小さいころから漠然としか感じたことがなかったので、きちんと理由があったうえで使われていたんだなと理解できました。また、最近のSDGs的な観点からみると、ティーバックに含まれているマイクロプラスティックが気になるという声もあるみたいですが、ティーバックを採用する際にはそういったことも視野にいれているのかどうかというのが1つ気になりました。ほかにも海外を視野にいれた展開やプロモーション方法、クライアントとのヒアリング方法などとても興味深く、勉強になりました。お茶の可能性が沢山感じられる機会になりました。ありがとうございました。
研修チームでは、社外講師をお迎えするすることで、様々な業界のビジネスについて学び、社内メンバーの知的好奇心を刺激していくことで、自己成長につなげて欲しいと考えています。