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2026自主活動休暇|リニューアル後江戸東京博物館の見学

EXJカルチャー
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LaturnasJ.

こんにちは。小さい頃からずっと博物館が好きで、エクスポート・ジャパン(以下EXJ)で英文ライティングや編集を担当しているジェイリーンです。

先日はEXJの自主活動休暇制度を利用し、待ち望んでいた江戸東京博物館(愛称:えどはく)のリニューアルオープンを見に行ってきました。

本記事では、リニューアルされた常設展のハイライトをピックアップしながら、訪ねてみた感想や気付きについて話します。しかし、その前に少し思い出話をさせていただきます。

「えどはく」の思い出

私が初めてえどはくを訪れたのは、7年前のことです。私がカナダの大学を卒業する直前のころ、学部時代いつもお世話になっていた先生が声をかけてくださり、助手として留学プログラムに同行する仕事依頼をいただきました。その修学旅行の行程表にあった一つの場所が、えどはくでした。

その留学プログラムは2週間という短期間のものだったので、日本語習得より日本の文化や歴史を鑑賞することに焦点を当てる行程表でした。参加者の学部所属は様々で、多様性と好奇心に溢れているグループでした。

初めてえどはくを訪ねて一番印象に残ったのが、何より常設展の規模と親しみやすさでした。どの資料も面白かったので、限られている時間の中で、頑張って全部を見ようとしましたが、やっぱり無理でした(笑)。それでも非常に楽しかったです。

解説文の長さや難度はどれも適切で、何時間読んでもあまり負担に感じられないように整備されていました。また、解説文を読んでなくても、色鮮やかで(日本語がわかれば)わかりやすいグラフィックパネルや体験型の展示物などを通して歴史に触れることができる空間でした。それこそが「えどはく」の魅力だと思います。

学生が頑張って消防士の纏(まとい)を持ち上げようとする姿や、中村座の前で「ナンバ歩き」(昔の歩き方)を真似した先生と学生たちの姿は今でも心に刻まれています。

中村座前のナンバ歩き(左)と日本橋の上で撮った集合写真(右)

変わりつつある世界の中で

また、いつかえどはくを訪ねたかったのですが、大学院へ進学して1年後、コロナ禍がはじまり、世界中が混乱状態になりました。しばらくの間、日本に戻る願いが叶いませんでした。

数年後、コロナ禍が収まり、EXJの正社員として日本へ戻ることができました。しかし、日本を訪ねる予定のあった友人にえどはくをおすすめしようとした時、大規模改修工事で休館だということがわかりました。休館であることは残念でしたが、改修をするなら、観光業界が落ち着いている間がベストなので、工事期間終わり次第、えどはくの新しい姿を見に行こうと決心しました。

新しい時代のはじまり

えどはくへの道

そして、いよいよリニューアルオープンの日が3月31日(火)に決まりました。オープン当日は、私のほかに、観光客や学生だけでなく、休暇を取って来館した方々も結構いました。えどはくが愛されている証拠ですね。

江戸東京博物館はどのようにリニューアルされたのか、営業時間やチケット情報以外は調べずに来館したかったので、蔵前のカフェで昼ご飯を食べてから、徒歩で博物館へ向かいました。

昼ご飯(左)と博物館周辺にある横網町公園(右)

そして、なんと!正面口に、博物館のロゴマークにインスパイアされた新しい看板が設置されていました。ちなみに、そのロゴマークは東洲斎写楽が描いた「市川鰕蔵の竹村定之進」の左目にオマージュされたものだそうです。JR両国駅からのアプローチにも「鳥居」に似ている工作物が設置されています。

正面口(昼と夜)

新しいJR両国駅からのアプローチ

どの駅から来ても入口への道がわかりやすくなっているし、見栄えがあってモダンと伝統の融合が感じられるデザインですね。桜並木の歩道を歩いたら新しい北入り口へたどり着きました。

改修前は、建物の真下にある「東京江戸ひろば」(3階)からエスカレーターに乗ってから常設展示室(6階)に入る流れでした。改修を経て1階には新しい総合案内(チケット売り場)、ミュージアムショップ、レストラン、カフェなどの施設が設計されましたので、そこでチケットを購入してからエスカレーターまたはエレベーターで常設展示(または特別企画展)へ行く流れに変更されました。

総合案内所はモダンで開放的な空間で、自然な素材(木材、石など)が多く使われています。来館者が多かったため、写真撮影を控えましたが、ぜひ実際に行ってみてください!

常設展示室内入口周辺

常設展に入ってからすぐ新しい空間演出に圧倒されました。恩師と学生たちと一緒に見た日本橋、中村座、などの建物はまだそこにありましたが、常設展全体が前と比べて明るくなっているため、より開放的に感じられます。天井近くにある浮世絵風の空の映像の投影、改善された照明や、新しくできた「服部時計店(旧朝野新聞社)」時計台の存在感などもその開放感に繋がっていると思います。

常設展入口周辺(改修前)

常設展入口周辺(改修後

また、リニューアル後、橋の向こう側にある展示物が暖簾で隠されています。こちらは、本当に天才的な工夫点です。なぜかというか、暖簾をあげて展示室に入った瞬間のインパクトが非常にいいからです。目の前で甲冑が現れることに驚きのあまりはっと息を呑んだ観光客が多数いました。最初の部屋から没入感がさらにレベルアップしたことがよくわかりました。

江戸ゾーン

観光庁多言語解説文整備支援事業などでよく解説文を執筆することがあるため、休暇であっても、半分勉強で半分レジャーの感覚で解説文をじっくり読みました。全体的に解説文はあまり変わりませんでしたが、大きな改善点が二つありました!

①グラフィックパネルの多言語化展開がありました!「Edo Zone English E#-#」または「Tokyo Zone English T#-#」というラベルが付いているQRコードが展示ケース内に置いてありました。これをスキャンすることで、完全に英訳されたグラフィックパネルを一覧で見ることができます。拡大縮小できるようになっているので、目が悪い人にも優しいシステムだと思いました。

ひとつ残念だったのは、「これをスキャンしたらグラフィックパネルを英語で読めるよ!」という案内のような説明がなかったことです。

②日本語と英語以外の解説文がありました!タッチパネルで読める仕組みなので、自由に更新できるようになっていますね。音声ガイドもリニューアルされたようですが、また次回聴いてみようと思います。

現在提供されている言語が記載している画面の写真。現在は簡体字、繫体字、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、タイ語、ポルトガル語、とマレー語が提供されています。

現在提供されている言語

展示物自体はあまり変わりませんでした、紹介や展示の仕方がアップグレードされたものが結構ありました。また、過去の写真を振り返ってみて気づいたのが、前は書状や書物が結構多かったのですが、現在はより「モノ」に焦点を与えています。

たとえば、リニューアル前の聖地巡礼に関する展示は供袋や講布まねきなど、抽象的であまり馴染みのないものが多かったです。それに対して、リニューアル後は旅行で使われていた文具セット、弁当箱、羅針盤などが展示されています。携帯枕や蠟燭立てもあって昔の人々の発想に感動しました。これは、すぐ見てもわかるかつ身近なもので、出身地の文化や母語問わず鑑賞できるようなものです。

聖地巡礼に関する展示物: リニューアル前(左)とリニューアル後(右)

また、江戸街並みを再現した空間の規模がより大きくなり、照明も改善されました。体験型の展示も増えました。例えば、「時の鐘」は江戸の街並みに溶け込めるようになっていて、ボタンを押すと鳴るようにできています。その様子もライブカメラで来館者に届けます。感動しました!

時の鐘: 改修前(左)と改修後(右)

先ほど触れた消防士の纏いのほかに、行商人のまねができる体験型の展示などもありました。芝居小屋「中村座」に入るようになっていることや、さらにレベルアップされた東京ゾーン(服部時計店、凌雲閣、ひばりが丘団地など)も注目ポイントです。それ以外の新しい発見と学びが待っているので、ぜひ実際に行ってみて体験してくださいね。

今回は江戸ゾーンを見ることしかできなかったのですが、次回はゆっくり東京ゾーンを見回る予定です!明治維新以降の歴史や文学を専門にした人間、また和洋折衷の美学や建築が好きな人として非常に楽しみにしています。展示室の最後尾に新設された、昔の道具を実際に触ってみることができる「ミュージアム・ラボ」が特に気になります!!

まとめ

久しぶりにえどはくに足を運ぶことができて嬉しかったです。記憶にあった改修前後の様子や、前に撮った写真を見比べることが面白かったし、博物館が好きな理由と現在の仕事のやりがいを再発見できる機会でもありました。

現在の業務でも、納品解説文はどう展示されるのか、ネイティブ目線を意識して伝えたい情報はどうわかりやすく伝えればいいか、それぞれの工夫点について考えることや、その情報を実際に来館者や観光客に届けることにやりがいを感じています。今後の業務にもネイティブコンサルタントとして多くの博物館や観光施設の展示制作に携わることができたら幸いです。

改めまして、先日は自主活動休暇をいただきありがとうございました!

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