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【プレスリリース】ジャパンガイド発 2016年度 都道府県ランキング

ジャパンガイド
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T. Konishi

ジャパンガイドにおける、2016年度の各都道府県ページのアクセス数(訪問者数)を前年度と比較し傾向を振り返りました。
※以下、対前年度比はページ訪問者数(UU数)をもとに算出。

【各都道府県ページ 訪問者数伸び率トップ10】
トップ10にランクインした都道府県は[表1]のとおり。都市よりも地方ページへのアクセス数増加が顕著にみられ、上位10都道府県のうち、四国エリアが3県、関西エリアが2県、中部北陸3県、東北1県がランクイン。特に四国エリアページでの伸び率が顕著に見受けられます。

[表1] 都道府県 UU数対前年比伸び率ランキング

以下、エリアごとの増加率を、Google Analyticsを参照しながら見ていきましょう。
※以下、()内は対前年度比。
※参考:ジャパンガイド全体の対前年比は10.0%増。

【四国・中国エリア】
四国・中国エリアでは以下の県がトップ10にランクインしています。
1位:香川県(141.7%)
3位:徳島県(126.8%)
7位:岡山県(121.1%)
10位:愛媛県(118.6%)

四国・中国エリアの対前年度比上昇の主な要因としては、「島」関連ページへのアクセス数増加があげられます。
1位の香川県に関しては、直島(149.4%増)、小豆島(143.0%増)、丸亀エリアの島々(138.4%増)、女木島(139.0%増)、屋島(137.1%増)ページへのUU数増加が大きく影響しています。
主な要因としては、今年で第三回を迎えた「瀬戸国際芸術祭(三年ごと開催)」の影響が大きいと考えられます。「瀬戸国際芸術祭ページ」は会期中のみ四国エリアにリンクされていたページですが、昨年のUU数は25,558人で、第二回開催時に比べ10.71%増、第一回開催時に比べると125%増と、回数を重ねるごとに関心度が高まっています。
また国別アクセスに関しては、元来、アートへの関心が高いとされるスペイン・イスラエル・オランダ・フランス・ポルトガルといったヨーロッパからのアクセスが多いのが特徴的です。
その他の四国エリアで特筆すべきは3位にランクインした徳島県です。祖谷地区(149.8%増)、とりわけ「祖谷かずら橋ページ(205%増)」、「奥祖谷かずら橋ページ(182.3%増)」へのアクセス数増加が大きく影響しています。前者のページはジャパンガイド全体を通して増加率が最も大きいページです。毎月約4,000件の書き込みが発生するサイト内の掲示板「フォーラム」においても「かずら橋へのアクセス方法」や「バスの時刻表」、「ツアー」、「宿泊所」についての質問が多く見られました。
また、国別アクセスを見ると、前述した「瀬戸内国際芸術祭ページ」同様、オランダ・イスラエル・スイスといったヨーロッパ圏からのアクセスが上位にランクインしています。

【関西エリア】
関西エリアでは以下の県がランクインしています。
2位:三重県(対前年比133.7%)
4位:和歌山県(対前年比125.6%)

2位の三重県においては、「伊勢神宮内宮ページ(204.3%増)」が最も増加率の大きかったページです。2016年初頭よりUU数が増え始め、伊勢志摩サミットが開催された5月には6,500人(UU数)を超えました。

4位の和歌山県の対前年度比上昇については「高野山エリア(123.5%増)」と「熊野古道エリア(128.0%増)」が要因としてあげられます。
「高野山エリア」では、「宿坊ページ(年間約74,900PV)」へのアクセス数が多く、和歌山県高野山エリアページを閲覧するユーザー数の約三割が「宿坊ページ」を閲覧しています。
その他のエリアでは、「熊野古道ページ(147.5%増)」、「那智大社ページ(134.0%増)」に加え、「白浜ビーチページ(118.2%増)」も和歌山県ページ全体のアクセス数増加に貢献しています。

【中部北陸エリア】
5位:石川県(対前年比122.2%)
6位:岐阜県(対前年比121.8%)
8位:長野県(対前年比120.5%)

5位の石川県においては、「金沢エリア」が大きく貢献しており、2015年3月の北陸新幹線かがやきの開通以降、2016年もさらにアクセス数が増え、対前年比は124.3%でした。中でも「東西両茶屋街のページ」は好調で、「西茶屋街ページ(145.1%増)」、「東茶屋街ページ(132.7%増)」となり、UU数では、東茶屋街は年間25,000人を上回る結果となりました。
石川県エリアの内訳は「金沢エリア(124.3%増)」、「能登半島エリア(114.5%増)」、「加賀エリア(129.4%増)」となっており、加賀エリアについては2016年1月UU数が約4,300人と、通常月の約4倍にも上りました。金沢エリア、UU数の3~4月増加については桜のシーズンと重なったことが影響していると考えられます。

6位の岐阜県では、「白川郷エリア(対前年比129.9%)」「奥飛騨エリア(125.6%増)」が好調でした。
また、[表2]「白川郷ページにおける国別アクセス数」をみると、東南アジア圏(シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン)からのアクセス数は冬が高く、夏が低い傾向にあります。対照的に、欧米圏(アメリカ・イギリス・カナダ)からのアクセスに関しては、お花見、紅葉シーズンにピークを迎え、冬のアクセス数が低い傾向にあります。

[表2] 白川郷ページにおける国別アクセス数

8位の長野県では、「戸隠神社ページ(対前年比129.9%)」、「地獄谷野猿公苑ページ(128.3%増)」、「大王わさび農場ページ(142.7%増)」、「北斎美術館ページ(133.6%増)」が好調でした。中でも群を抜いている「地獄谷野猿公苑ページ」には年間約90,000 UUのアクセスがあります。2006年にアメリカの「ネイチャーズ・ベスト国際写真コンテスト」で温泉につかる猿の写真が受賞されてから10年経ちますが、ジャパンガイドでは未だにUU数は上昇し続けています。

【東北エリア】
9位:山形県(対前年比119.5%)

東北エリアからは9位に山形県がランクイン。「山寺ページ(123.6%増)」、「出羽三山羽黒山ページ(139.3%増)」、「銀山温泉ページ(121.5%増)」が好調でした。
日本人にとってはスキー観光地としての印象の強い「蔵王」ですが、ジャパンガイドでは7~10月にかけて「蔵王御釜クレーターページ(134.2%増)」へのアクセスが増加。紅葉の情報を求める外国人旅行者がこのページにアクセスしていると考えられます。また、「蔵王スキーリゾートページ(112%増)」の増加も見られました。オーストラリアをはじめとする欧米豪からの観光客が、新たな雪質が良いスキー場を求め、このページへアクセスしている可能性が考えられます。

最後に全体の傾向として各エリアに共通するのが「Transportationページ」へのアクセス数の増加についてです。都道府県ランキング上位にランクインした県のなかでも「Transportationページ」への増加率は高く、特に「祖谷」「直島」「志摩半島」「白川郷」の各交通ページはすべて対前年度比150%以上で、個人旅行客が増加していることが主な要因として考えられます。

[表3] 各エリアTransportationページへのUU数増加推移