お問い合わせ

欧州11カ国のバス予約が1サイトで完結 web&アプリ「Getbybus」

多文化情報
profile

R. Takeuchi

前回のクロアチア個人旅行雑記の中で少し触れたGetbybusというサービスについて。

予約方法については他の方のウェブサイトに詳しく記載をされているので、
サービス利用の感想と面白いと思った特徴を紹介します。

Getbybus getbybus.com

PCサイトトップページ

スマホアプリ(言語選択後トップ)

すごいor面白いポイント

・中/東欧を中心とした11ヶ国のバス予約をカバー
会社横断的に検索予約ができるという点が最も優れていると感じます

・Webサイトは15ヶ国語対応 / アプリは5ヶ国語対応

スマホアプリの言語は西側に寄せています。

・バスを選びやすい(不必要な画面遷移がない)

・バス会社に対するレビュー機能
これはどれだけ各バス会社が気にされているのか分かりませんが非常に面白い機能です。

wifiやプラグがない事への不満(欧州の他のバスでは標準装備)
荷物への別料金が課されたことへの憤慨などが記載されています。
クロアチアではバスによって荷物課金の有無が違い、空港バス以外ではなかなか事前確認は難しかったですね。

もちろん良い評価もあります。国境超え路線について到着時間表記をもっと正直に、という提案が書かれています。

・魅力的な写真いっぱいのブログ

これらは観光地の地名検索の受皿になるものです。

各路線エリアの写真中心の記事だけでなく、気になる空港バスの紹介も各都市ごとに行っています。

また、すぐにバス予約のアクションができる検索窓も設置されていますが、
驚いたのは、これらの記事が多言語で展開されていることです。

ここが改善されたらもっと良くなるのになポイント

・現場オペレーションがまだまちまち
前述の通り、同じ運行会社であってもオペレーションに違いがありました。

・座席の予約は残念ながらできない
これは本当に残念ながら・・・です。加盟各社の座席分配まではやはり連携できないのでしょうか。
私もある路線では、バスに乗れたものの通路に立ったり、運転席の隣に座ったり(私の膝をドライバー助手が肘掛け代わりに使いながら・・イメージできますか)といったこともありました。

・手数料5%が徴収される
しかし利便性が勝ります。オペレーションの違いがあるとはいえ、Webやアプリでいつでも自分のチケットを参照できるのは、いくつものエリアをめぐる旅行者に安心をもたらします。

↑プリントできるチケットまでつながっています

・アプリの利用にネット接続が必須
しかし必要なものはプリントしろと促されるし、常に最新情報にアクセスさせる事の方が優先されることなのかも知れません。

============

ここまでやっているんだから、このサービスは欧州ナンバー1だろう!と思いきや、そういうわけでもありません。

欧州は国をまたぐ格安バスがしのぎを削っているエリアで、33ヶ国カバーのユーロラインや、600都市を繋ぐnational express、webが24言語対応でバス内ではsnack&drinksも購入ができるflixbus等々、安く便利で快適なネットワークが多く存在します。

Getbybusの勝っている点はおそらく拠点であるクロアチア中心とした旧ユーゴ圏のカバーということになろうかと思いますが、「複数のバス事業者」を一括予約できるという点は何より良い点だと感じています。

 

 

 

本題からそれていきますが、あといくつか。

・VISAやマスターの他に、paypal決済も対応していると良い

National Expressのサイトで特に利便性とニーズが高いと感じられるのは、下記3種のサービス。プリントしやすいということは、物理的に紙に出力するだけでなく、スマホ内に保存して再閲覧する時も見やすいということです。

 

・電車への積極的なディス。今はありませんが、冬の時期は特に雪でやばいよ!という内容がかかれていました。

 

 

インバウンドにおける交通関係情報への関心について、ジャパンガイド内の状況も紹介しておきます。

2011~2016年の推移を表しています。
※Trainsが横ばいですが、実際はTrainsページは入口で各エリア切符の紹介などはこの統計に現れていません。
新幹線の伸びと比較すると角度が緩やかですが、高速バス・路線バスに関するアクセスも増加しています。

今後もリピート訪日客が増えてくると、周遊ルートをはじめ、各地に足を運ぶ人がさらに増加し、
その際にはあらゆる交通手段の組み合わせ利用されることが考えられます。

サービスをユーザーに合わせて充実させられれば言うことはありませんが、
そうでなくとも、「現状はこういうタイムテーブルで、ここで予約できるんだ。何かあったらここに問い合わせれば良いのだ」といった、現状を伝える情報があれば、旅行者がプランニングできる選択肢に加わります。

 

国土交通省も高速バス事業者を紹介するサイトを2017/1/31から立ち上げています。

訪日外国人等向け高速バス情報サイト「高速バス情報プラットフォーム- Japan Bus-Gateway -」を開設
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo22_hh_000013.html

・外国語に対応した日本の高速バス予約サイトの紹介
・外国語に対応した日本の高速バス事業者のサイトの紹介
・日本の高速バスの利用に関するFAQ

ということで、今後のさらなる充実に期待を込めて〆とさせていただきます。