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中国のスマホ普及にともなうユーザー動向、百度の展開

制作・開発
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R. Takeuchi

中国でのスマホ普及に伴い、検索エンジン最大手の百度も積極的にモバイル検索広告の利用に向けてサービス拡充・アピールをしています。

百度モバイルが出したモバイル検索情勢資料からいくつか内容を抜き出して紹介します。

 

1.1

1.1

百度モバイル検索の検索数は、2010年初頭と比べて2012年末には、11倍!

 

1.2

1.2

中国のPCサイトのうち、モバイル対応サイトは47.8%

百度は無料でサイトをモバイル対応に変換するツールを公開しています。(中国語PCサイトを無料でスマホ・モバイルサイトに

一般的な中国人は、日本人ほど美しいウェブへのこだわりがないため、
ツール変換によってスマホから「見れる」状態になれば、それでOKとしている利用者も多いと考えられます。

また、百度が提供している携帯アプリの中には、PCサイトをモバイルで読みやすく表示させるものもあったり、
通常の百度検索結果でも、「モバイル化表示」という選択肢もあって、
キャッシュをモバイル化して読みやすくするような仕組みを提供しています。

 

1.3

1.3

サーチのPC:モバイル比

PC 30→20% モバイルは合計約80%(通常のモバイル56%、百度変換したモバイル23%)

 

モバイル対策は今後多くの中国ウェブ制作会社がWAPや百度変換ツール利用を含め、中国企業に提案していくと考えられます。

 

1.4

1.4

PCサイトと互換性のあるモバイルサイトの開発について。

前述の47.8%あるモバイル対応サイトのうち、

HTML5での開発は、今のところ5%のみ。

16%はネイティブアプリケーションを提供している

ネイティブアプリ vs HTML5 どちらが流行るのか?

ウェブ系の方がハードルが低さから勝利するだろうと言われている。

モバイルの買い替え頻度はPCより何倍も早く、その買い替えられたモバイル機のブラウザは、
モダンブラウザを搭載している。(一方、中国のPC界では、まだ大量のIE6が利用されている)

1.5

1.5.1

何を見ているか?

モバイルサイトでは、主に生活情報やツール類、SNSを閲覧・利用している。

1.5.2

ネイティブアプリもTOP3は同じ。

1.5.3

最後のHTML5では、ツールが類がトップ、サービス類、3位にECサイトになっている。
こちらは特徴的ですね。

1.8

1.8

ウェブ利用時間。PCがモバイル側に抜かれる。

 

1.9

1.9

スマホユーザーのユーザーがネイティブアプリ使うのは毎日2時間ぐらい。

中でも標準ブラウザは現状、あまり使われていない。

 

1.10

1.10

どんなコンテンツを見ているか、その頻度や時間。

ビデオ、読書(小説やマンガ等)やゲームなどを頻繁に見ていて、娯楽に時間を使っている。

2.1

2.1

モバイル検索で何を検索しているのか?

 読書、EC、ツール利用、LBS(位置情報サービス)、医療保険、人物(有名人検索など)。

2.3

2.3

いつ、どんな情報を検索しているのか。

  • 寝る前に、読書(もしくはネットサーフィン)、成人向けの何か、動画視聴をしてお休みに。
  • 通勤・通学時間には、位置情報サービスやツールを利用。
  • 午前中もほぼ同じだが、位置情報の代わりにECサービスを利用。
  • 昼休みはまた成人向け情報をせっせと検索。
  • 帰りには、位置情報サービス。つまり移動が伴うとLBS。
  • 夜は全ジャンルが利用され、またサイクルの最初に。

モバイルで何でもできるようになったため、色んなサービス・エンターテインメントが
人々の時間を奪うためにデバイスを超えた競争が加速しています。

 

そんなスマホ・モバイルの興隆を受けて、
百度の広告リスティングサービスでも、最近ディフォルトで
PC検索向け広告と、モバイル検索向け広告を使い分けるようにシステムが切り替わりました。

google adwordsなども位置情報などに合わせて詳細な広告設定が可能ですが、
中国の百度においても、こうしたユーザーの一日の動きを想定して広告を設定するという
取組みができるようになっていて、
巨人百度の大胆なモバイル傾注は、中国オンライン業界の進化の道筋を表しているようです。

B2Bやインバウンド、中国現地でのB2Cプロモーションなど案件によって必要な要件はもちろん違いますが、
こうした大きな流れを知っておくと、+αの施策に役立つかも知れません。

 

※余談:デバイスといえば、各国同様の傾向があると思いますが、アメリカでも若者は家でテレビを見ない傾向が強まっています。