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商品パッケージに翻訳用のQRコードがぞくぞく採用

アクセシブルコード
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Kenji Takaoka

QR Translator on 夢殿@真澄蔵元

商品パッケージに日本語で書かれた原材料の表示や使用方法などは、日本語が読めない外国人には情報を伝えることが出来ません。アレルギーや宗教上の問題で、特に知っておく必要がある情報については深刻な問題にもなりますが、パッケージという限られたスペースの中で、日本語以外の情報を掲載する事は容易ではありません。

そういった懸念に対するソリューションとして、パッケージに貼られたQRコードを消費者が手持ちのスマートフォンで読取る事で、利用者端末の言語設定に合わせた翻訳情報を表示させることが出来るQR Translatorが多くの商品パッケージで採用されるようになりました。

一番最初に採用して頂いたのは、「チョコを選べば、世界が変わる」の合い言葉でフェアトレードのカカオ生産に関わっている一般社団法人チョコレボ・インターナショナル。同社がラ・テール洋菓子店と共同で開発したドゥーブルショコラケークのパッケージです。

ドゥーブルショコラケーク

この商品は羽田空港限定でANA FESTAより販売されていますが、羽田空港のお土産物人気ランキングには必ず登場する人気商品となっています。

色々な国の人達に対して様々な言語で情報を届けるメリットは、こだわりのあるモノづくりを行っている企業ほど大きく、それが世界的なブランド作りの一翼を担っていく事になります。

すでに国内で高い評価を受けている日本酒メーカー、真澄蔵元では、製品の外観を損ねることなく、ボトルの商品説明部分にQR Translatorを配置して頂き、読み取った人に対して、どういった想いで酒造りがされているのか、また、その原材料となるお米はどういった環境で栽培されているのかの情報を、英語、フランス語、繁体中国語で伝えられるようにしています。

日本酒ボトルに貼られたQR Translator

訪日観光客がお土産として買い求める事が多くなった日本のお菓子にも、QR Translatorが多く採用されています。

新潟県に本社を置く老舗の米菓メーカー岩塚製菓では、えだまめあられや抹茶あずきといった外国人にも人気の商品でQR Translatorが使用されています。

お菓子のパッケージでのQR Translator利用

その他、UHA味覚糖の抹茶ミルク、知育菓子というユニークなカテゴリーのポッピンクッキン(クラシエ)、若尾製菓のカルテットクランチなどでご利用を頂いています。

QR Translator on ポッピンクッキン

日本の食品として世界的に知られているものとしては、広末涼子とジャン・レノ主演の映画タイトルにもなった「わさび(WASABI)」があります。近年、日本の食文化が世界的にも注目を集めている中、エスビー食品が発売したチューブ入り香辛料の最高級タイプ「名匠シリーズ」でそのパッケージにQR Translatorが採用されました。

QR Translator on エスビー名匠シリーズ

そして、訪日外国人(特に中国からの観光客)が多く訪れる場所のひとつに日本のドラッグストアがありますが、友人からお土産に依頼される薬品や健康食品の流行は常に変化しています。その中で、ここ数年の人気商品である大麦若葉には、パッケージと内部の両方にQR Translatorが使用され、日本語での取扱説明書の内容が各言語に翻訳されて提供されています。

QR Translator on 大麦若葉

この他にも本場青森のリンゴジュースや、口コミで外国人にも大人気のこだわり化粧品など、多くの製品パッケージにQR Translatorをご使用頂けるようになりました。経済産業省も、こうした商品情報の多言語化に対して仕組み作りの必要性を感じています。

現在では、主に訪日外国人の購買需要や輸出向けに供される製品での利用が多いのですが、今後、国内だけを対象とした製品であっても、自国に住む外国人や長期滞在者の国内消費の為に商品パッケージの多言語化は必要となるでしょう。そして、日本がこの仕組みで先例を作れば、これから数十年の間にヨーロッパのような多言語大交流社会に変化していくアジア各国が、その仕様をそのまま必要としてくれるかも知れません。