一般的に、「モチベーションが高い」というのは
「やる気がある」という意味で使われますね。

観光の場面でいうところのモチベーションとは、
「選択」に焦点をあてたものを指します。
つまり、複数の選択肢(どこへ行くのか)(なにをするのか)
などの中からどのようなタイプの観光行動を選択するのか、
ということです。

ここでひとつ大切なのは、とっても個人差がある事柄なので
モチベーションを調査しようとしても、それは
「傾向」を把握するためのものであって、ひとりひとりの
モチベーションをひとつひとつ調べても、なかなかビジネスには
つながらないですね。

もちろん、個人的に日本にくる友人を案内しようという場合は別です。
友達のモチベーション調査、おおいにやってください。笑

一般的に「観光者モチベーション」を計る場合の前提として
【道具性期待理論】というものがあります。

観光の第一人者、前田勇先生によると、
「ある行動を選択する強さ」は「さまざまな欲求を充足することの魅力」
と「さまざまな欲求を充足することに対する期待(道具性)」とを
それぞれ掛け合わせたものの総和である
としています。

むずかしいですね。

つまり、魅力に対する期待は個々人で違うので、
上記それぞれを算出して、さらに掛け合わせて数値化したものを
モチベーションの強さとしよう、ということです。

具体的には、

①さまざまな欲求を充足することの魅力
観光行動のなかで、「魅力の度合い」(やってみたいと思う度合い)を評定してもらう
「必ずやってみたい」から「やりたくない」まで。

②さまざまな欲求を充足することに対する期待(道具性)
ある国・地域への観光行動において、実際にできると思う「見通し」を評定してもらう
「必ず出来ると思う」から「できないと思う」まで。

③ある行動を選択する強さ
①と②で算出された度合いを掛け合わせて最終的なモチベーションの強さとする。

あくまでも一般的な傾向の強さの把握を目的としているので、
調査の結果から全体の30%以上の人が望んでいる行動を対象として
評定の項目とするのが妥当だそうです。

この観光者モチベーション、何の役に立つのかというと
もちろん、国の、地域のPR活動です。
ただやみくもに「私たちの国(地域)にはこんなものがありますよー!」
とPRしても、それが外国人にとって魅力でなかったり、
期待に沿わなかったりすれば、モチベーションアップにはつながらないですね。

ターゲットとする外国人が今日本旅行についてどう思っていて、
何ををどういう風にもっていけば訪日外国人が増えるのか。

観光者モチベーション調査って、今の日本のインバウンド業界にとって
とっても大事な要素だと思います。