ジャパンガイドでは1000を超す日本各地の観光地を紹介して参りましたが、日本酒の酒蔵も一部含まれているのはご存知ですか?
先月その中の一社である、大七酒造株式会社様福島県二本松 以下、大七酒造)へ5年ぶりに取材に伺いました。昨年には震災後の大七酒造の取り組みを、NHKのニュースでも取り上げていましたので、普段日本酒を飲まれない方でも、聞いたことがある!という方は多いのではないでしょうか?

「杜氏 佐藤氏の迅速かつ徹底した震災後の対応」

当日、私達は社長である太田英晴氏から東北大震災時の話を直接聞かせて頂きました。

3月11日、二本松は震度6強の大変強い地震に見舞われました。
幸い酒造りがほぼ終わる時期であったことや、常日頃から貯蔵する瓶をゴムバンド等で固定しておく等の対応を行っていたこと、また建物も比較的新しかったことから、被害は最小限で済んだようでした。

特筆すべきは、核物質飛散に対して、いち早く対応をとった点です。
当初、半径3k圏内が危険であると言われていましたが、大七酒造ではすぐに核物質の拡散に備えたそうです。
空調は全て停止し、窓を全て閉めた上で、目張りを施していた為、酒蔵内は平常時とほとんどかわらない、環境を保っているとのことでした。

特に杜氏の佐藤孝信氏の徹底ぶりは素晴らしく、この場所はいつ目張り等対策を行ったか、日付を書いた黒板をもってその場所に立ち、写真を取って記録を残していらっしゃいました。

「今必要な情報を的確に、そして素早く発信」

震災後の国内外の酒類のEXPOや酒販イベント等へもこれまで通り出席した際には「がんばってね」の言葉を皆さまにかけられたそうです。
太田社長は「みなさんん遠慮されているだけで、本当は放射能の事を一番訊きたかった筈」と、振り返っていらっしゃいました。

その点をよく認識されているからこそ、震災の次の日にすでに英語でも蔵の状況を発表したり、その都度で酒蔵の取り組みや、使用する米・水の情報とその安全性を公開したりと、最新の情報を発信し続けたのでしょう。

今回取材に同行して感じたのは、震災に対する様々な対策は日本酒造りに対してのこだわりや丁寧さの延長にあるものであり、大七酒造にとってはごく当たり前の対処だったのではないかということです。
伝統的な生もと造り(日本酒製造法の一種)といい、震災後の対応といい、また来客に対する社員の皆さまの対応と言い、どれも抜かりなく感動をしました。
大七のお酒とその先に待つ愛飲者の為に、一つ一つの酒造工程を大事にするように、それらの為を想う結果として自然と出る行動なのだなとの印象を受けました。

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当日はお話をお聞かせ頂くだけではなく、蔵見学で生もとづくりの工程をご説明いただいたり、海外展開をしている銘柄の試飲もさせて頂きました。

お忙しいところ取材にご協力いただき、大七酒造様、そして太田社長、どうもありがとうございました。

*今回の大七酒造様取材記事はこちらよりご覧ください

*大七酒造様オフィシャルHP
*原子力発電所事故への対策について



ジャパンガイドでは、2012年を「福島を応援する年」として、重点的に取材を行う予定でおります。
今回ご紹介した大七酒造様の取材記事はまだ2件目になりますが今後も様々な角度から福島の”今”を外国の方にお伝えしていくつもりです。

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